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インド占星術の9惑星とは?グラハの象意を一覧で解説

目次

グラハ(惑星)とは何か

グラハ(graha)とは、サンスクリット語で「掴むもの」「影響を及ぼすもの」を意味する言葉です。

ジョーティッシュでは、天体そのものというより私たちの心と運命に働きかける9つの力として扱われています。

この9つをまとめて「ナヴァグラハ(Navagraha)」と呼びます。「ナヴァ」が9、「グラハ」が惑星を意味するサンスクリット語です。

内訳は、太陽・月・火星・水星・木星・金星・土星という西洋占星術にもなじみのある7天体に、月の軌道と地球の軌道が交わる感覚点であるラーフ・ケートゥの2つを加えたものです。

ラーフとケートゥは実体を持つ天体ではありませんが、ジョーティッシュでは非常に重要な感受点として、他の7惑星と同格に扱われます。

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9惑星の象意一覧【早見表】

9惑星を吉凶で分類

まずは9惑星それぞれが何を象徴するのか、全体像を一覧で見てみましょう。

サンスクリット名と西洋占星術との対応も併記していますので、すでに星座占いに親しんでいる方は照らし合わせながら読んでみてください。

惑星サンスクリット名主な象意西洋占星術との対応
太陽スーリヤ自我・父親・権威・魂太陽(Sun)
チャンドラ心・感情・母親・安らぎ月(Moon)
火星マンガラ行動力・勇気・兄弟・競争火星(Mars)
水星ブダ知性・言語・商才・分析力水星(Mercury)
木星グル知恵・拡大・師・子ども・幸運木星(Jupiter)
金星シュクラ愛・美・芸術・人間関係金星(Venus)
土星シャニ忍耐・制限・試練・継続土星(Saturn)
ラーフラーフ欲望・野心・異文化・幻惑対応天体なし
ケートゥケートゥ手放し・精神性・過去世的な資質対応天体なし

火星から土星までの5惑星は西洋占星術ともほぼ同じ天体を指しますが、象意の重みづけや読み方には違いがあります

これはジョーティッシュがサイデリアル方式(実際の星座の位置を基準にする計算方式)を採用していることとも関係しており、優劣ではなく「見る角度の違い」として捉えるのがおすすめです。

9惑星それぞれの意味を詳しく解説

ここからは、一覧表だけでは伝えきれないそれぞれの惑星のニュアンスを、一つずつ見ていきます。

太陽(スーリヤ)|自分らしさと社会的地位

太陽は魂(アートマ)そのものを象徴し、父親・権威・リーダーシップ・自信といったテーマを司るとされています。

西洋占星術では太陽は吉星として扱われますが、ジョーティッシュではゆるやかな凶星と見なされる点が特徴的です。強すぎる自我や独善につながりやすいという古典的な解釈に基づいています。

月(チャンドラ)|心と感情の土台

月は心(マナス)・感情・母親・安心感を象徴する惑星です。

ジョーティッシュでは太陽よりも月を重視する傾向があり、月が在住する星座(月のラーシ)はその人の情緒的な気質を強く映すと考えられています。

【関連記事】インド占星術で月星座の相性・結婚を見る3つの軸とは?

火星(マンガラ)|行動力と競争心

火星は行動力・勇気・兄弟姉妹・スポーツ・不動産などを司るとされます。

生来的には凶星に分類されますが、決断力や実行力の源泉でもあり、使い方次第で大きな推進力になる惑星だと私は理解しています。

水星(ブダ)|知性とコミュニケーション

水星は知性・言語・計算・商才・コミュニケーション能力を象徴します。

吉星でも凶星でもない中立星とされ、同居したりアスペクト(影響)を受けたりする惑星の性質を強く反映するのが特徴です。

木星(グル)|知恵と拡大をもたらす吉星

木星は9惑星の中で最も強い吉星(大吉星)とされ、知恵・幸運・拡大・師・子どもといったテーマを司ります。

「グル」は師や導き手を意味する言葉でもあり、精神的な成長や学びを後押しする惑星だと言われています。

金星(シュクラ)|愛と美をつかさどる吉星

金星は木星に次ぐ強い吉星で、愛・美・芸術・人間関係・快楽を象徴します。

結婚や恋愛を読む際にも重要視される惑星で、配偶者やパートナーシップのあり方を映すとされています。

土星(シャニ)|忍耐と継続を教える星

土星は9惑星の中で最も強い凶星とされ、制限・試練・遅延・忍耐といったテーマを象徴します。

ただし「凶星=不幸をもたらす星」と単純に捉えるのは早計です。土星の時期は、地道な努力が長期的な成果として実を結ぶ時期でもあると、多くの古典が伝えています。

【関連記事】インド占星術の土星ダシャーとは?19年の影響と怖くない読み方

拓海

土星の時期というと身構えてしまう方が多いのですが、私自身の経験では、キャリアを立て直す土台を作ってくれた時期でもありました。

「試練」という言葉だけで判断せず、その時期に何を積み上げられるかを見る視点が大切だと感じています。

ラーフ・ケートゥ|実体を持たない2つの感受点

ラーフとケートゥは、月の軌道と地球の軌道が交わる2つの交点で、実際の天体ではありません。

ラーフは欲望・野心・異文化・幻惑といった「まだ経験していない領域への渇望」を、ケートゥは手放し・精神性・過去世的な資質といった「すでに知っている領域からの解放」を象徴すると言われています。

この2つは西洋占星術には存在しない、ジョーティッシュ固有の視点です。

【関連記事】ラーフ・ケートゥの意味と悪い影響|本当に不運の星?

吉星・凶星の分類は「決めつけ」ではない

吉凶判定の2つの視点

ジョーティッシュでは、9惑星を生来的に吉星凶星に分類する考え方があります。

一般的には、木星・金星・満ちていく月・水星が吉星寄り、土星・火星・ラーフ・ケートゥ・太陽が凶星寄りとされ、吉星3・凶星5・中立1という比率で語られることが多いです。

ただし、これはあくまで「生来的」な分類です。

実際の鑑定では、その惑星がチャート上でどのハウス(生活領域)を支配しているかによって吉凶が変わる「機能的吉凶」という考え方も重視されます。

さらに流派や技法によって重視するポイントが異なるため、同じ惑星配置でも読み方が分かれることは珍しくありません。ここは断定せず、複数の視点があることとして捉えていただければと思います。

9惑星とダシャー(時期論)のつながり

惑星の象意を時期で活かす

ジョーティッシュが西洋占星術と大きく異なる点の一つが、ダシャーという時期論です。

ダシャーとは、9惑星それぞれが順番に人生の主役を担う期間のことで、「今は木星の時期」「来年からは土星の時期」というように、人生を惑星ごとの時期に分けて読み解くのがジョーティッシュ最大の特徴です。

惑星の象意を知っておくと、自分が今どの時期にいて、これから何を意識すればよいのかが見えやすくなります。

例えば木星の時期であれば学びや拡大のチャンスとして、土星の時期であれば地道な積み上げの時期として捉える、といった具合です。

【関連記事】ダシャー一覧|9惑星の順番・年数と自分の時期の調べ方

拓海

私が救われたのは、まさにこの「時期」という考え方でした。

不調を惑星のせいにするのではなく、「今はこの惑星のテーマに向き合う時期なんだ」と捉え直せたことで、焦らずに次の一手を考えられるようになったんです。

ラグナ(上昇宮)との関係もチェック

9惑星の意味は、それ単体だけでなくラグナ(上昇宮)を基準にした12のハウスのどこに配置されているかによって、実際の現れ方が変わってきます。

ラグナは出生時刻から割り出す、いわばチャート全体の土台となる部分です。惑星の象意を人生の具体的な場面に結びつけるためには、このラグナの理解が欠かせません。

【関連記事】ラグナの見方がわからない悩み|出生時間の壁と超え方

なお、生まれた瞬間の月の位置をさらに細かく27分割する「ナクシャトラ(27宿)」という考え方もありますが、これは奥が深いテーマのため、姉妹サイト「宿縁ノート」で詳しく扱っています。

本サイトではまず、ラーシ(星座)・ダシャー・ラグナ・グラハという基本の骨格を押さえることをおすすめしています。

よくある質問

Q. 9惑星のうち、一番重要な惑星はどれですか?

特定の惑星だけが重要というわけではなく、ラグナ・月・太陽の在住星座を三本柱として全体のバランスを見るのが基本です。

加えて、現在進行中のダシャー(時期)を担っている惑星は、その時々で特に強い影響力を持つとされています。

Q. 凶星が多いチャートは不幸になりますか?

いいえ、そう決めつけることはできません。

凶星とされる土星や火星も、配置やハウス支配の状況によっては忍耐力や実行力として力強く働くことがあります。

ジョーティッシュは「悪い星=不幸」ではなく「時期を知って備えるための地図」として活用するのが本来の考え方だと私は理解しています。

Q. 西洋占星術の天体解釈と混ぜて考えてもいいですか?

西洋占星術とジョーティッシュは、同じ天体を扱いながらも計算方式(サイデリアル方式かトロピカル方式か)や重視するポイントが異なる、それぞれ独立した体系です。

どちらが正しいというものではなく、異なる角度から自分を見つめる手段として、両方の視点を持っておくとよいでしょう。

まとめ|惑星の意味を知ることは、自分を読む言語を持つこと

9惑星(グラハ)は、それぞれが人生の異なるテーマを象徴する9つの言語のようなものです。

太陽・月といった身近な天体から、ラーフ・ケートゥというジョーティッシュ独自の感受点まで、一つずつ意味を知ることで、自分のチャートがぐっと読みやすくなります。

そしてこの9惑星の意味は、ダシャー(時期論)やラグナと組み合わせることで、初めて自分自身の物語として立体的に読めるようになります

もし今、自分がどの惑星の時期にいるのか、その時期に何を意識して動けばよいのか気になっている方は、専門家に自分のチャートを詳しく見てもらうのも一つの方法です。

拓海

独学で9惑星の意味を追いかけるのも楽しい時間ですが、自分のチャートとなると客観的に読むのが難しい部分もあります。

私自身、専門家に自分のダシャーを見てもらったことで、次に進むタイミングを冷静に捉え直せた経験があります。気になる方は、一度相談してみるのもおすすめです。

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